大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和31(オ)65 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人水野東太郎同芳賀繁蔵同宮崎繁樹同岡安秀の上告理由第一点について。

原判決は、上告人が被上告人から買い受けた本件物件の一部には不良品のあつた

ことを証拠上認められると判示しているのであるが、ただ上告人の立証によつては、

上告人が被上告人の不完全履行のため金一五万円の損害をうけたことはこれを認め

るべき証拠がないと判示しているのである。そして原判決の右判示は首肯しうるの

であるから、原判決には所論のような採証法則の違反はない。

同第二点について。

損害賠償を請求する者は、損害発生の事実だけでなく、損害の数額をも立証すべ

き責任を負うものであるから、裁判所が損害額の立証がないという理由で損害賠償

請求を排斥しても、釈明権不行使または審理不尽の違法がないこと、すでに当裁判

所の判示したとおりである(昭和二七年(オ)二三〇号、同二八年一一月二〇日第

二小法廷判決、集七巻一一号、一二二九頁)。されば、所論は理由がない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 垂 水 克 己

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